全7冊の一迅社文庫

一度くらい、文庫全部買いをやってみたいよねー。

というわけで、一迅社文庫の創刊7冊、全部読みました!
以下、読んだ順番に。

零と羊飼い西川真音
地球に迫る巨大隕石を迎え撃つために3人の超能力者を集める、SFです。最初の50ページくらいは。
中盤以降は3組のカップルによる恋愛小説。知略ものぽいノリで描かれる、恋愛小説。
終盤は「実は全部私の××だったのよ!」的展開が山盛り。

うん、とても綺麗な構成。
傑作です。

・死図眼のイタカ(杉井光
出オチ。最初の数ページは最高だったよ!
以降は主人公を変えた、幼なじみの4姉妹その他が次々と殺されていくミステリー、ぽい伝奇。
面白いけど・・・・・・普通か。
次があれば、最初の雰囲気を希望。

・死神のキョウ(魁)
死神が主人公を不幸から守るために押しかけてくる話。
最初はラブコメですが、終盤に入る辺りの展開が不意打ちっぽく重めで良い。
まー最後も普通にラブコメだけど。
全体的に、もうちょっと描写が欲しかったかな。

・ふたかた(わかつきひかる
女装小説。手法の描写はかなりリアルぽい。
主人公が、だんだんと女装に慣れていくのが読み所か。
後書きで限界点が知らされたのが、地味にショック。もっとフリーダムでいいじゃん。ガガガみたいに。

・黒水村(黒史郎
”クローズむら”と読みます。村系ホラー。
途中ちょっとSFぽい気がしたけど、気のせいだったか。
色々な映画のネタも、ラノベ的に描写されると新鮮で面白い。
ホラー少ないからね。

Angel+Dive 1.Starfake(エンジェル・ダイヴ、十文字青
主人公のボケっぷりが特徴?
ヒロインが多すぎる気がする、けどシリーズ前提なら有か?
というか、表紙に描かれている脇役のインパクトが強すぎるって話か。

・ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモネと。(朱門優
犬が主人公の恋愛小説。過程重視。
噛み合っているようで噛み合ってはいない会話が面白い。
途中、実は主人公は本当に犬なのではないか? という疑惑に何度も襲われましたよ。


一迅者文庫、全体的には高品質で安定してます。
個人的には「零と羊飼い」「黒水村」が頭一つ抜けていると思うけど、多分好みの範疇。
外れは無いです。素晴らしい。