にこは神様に○○される?(荒川工)、幽霊列車とこんぺい糖(木ノ歌詠)、あなたの知らない私(サンドラ・スコペトーネ)

書店で見かけた新刊2冊を衝動買いしたら、大当たり。


・にこは神様に○○される?(荒川工
いわゆる押しかけ系ラブコメ
ノリとしては90年代的な香りがした、というのは会話ベースでのボケ突込みが多いからか――遠まわしに古臭いと言ってます。
内容は表紙やあらすじからすると、意外と健全というか普通のライトノベル的で。うーん、肩透かし。まぁ、そこはそういうもんだと思って読む分には全く問題ない。
設定的にはそれなりに続けることが前提ぽいので、今後に期待はしてます。

しかし、ガガガ文庫はいい文庫だね。先月は『みすてぃっく・あい』が有ったし、今月はこれ、来月は武林クロスロードの2巻が出るしさ。


・幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ(木ノ歌詠
最初に言っておくと、だ。
これは間違いなく、今年のライトノベルの最高傑作の一つ!

富士見ミステリー文庫的には『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』系。というか桜庭一樹的。いや、要は少女を描いているというだけなんだけどさ。こんぺい糖とか生命保険とか、色々と散りばめられたエピソード群がかなりいいセンスしてるかと。
イラストもタッチが繊細かつ配色が綺麗。

いやはや、意外な作者が化けたものです。前作・前々作もちょっと読んでみたくなった。


・あなたの知らない私(サンドラ・スコペトーネ)
女性探偵ローレン・ローラノシリーズの2巻、殺された幼なじみの謎を追え!ってな話。
相変わらず主人公のそれらしい価値観が炸裂していて、面白い。一人称小説の主としてはかなり珍しい設定だしね。